

こんにちは。オーナーの藤原です。
大分季節的にも寒くなって来ました。
昨日はあるスタッフとパンを作りながら短い時間でしたが、自分が感じている事を話をしました。
「二年、三年前の私はあなたの気持ちを理解しようとする気持ちがとても欠けていた」と。
そう気が付いたきっかけは私の濃厚な3年間の仕事人生にあると思います。
ここ、八丁堀に移転してからの3年間は本当に無我夢中で走り続けて来ました。
後ろを振り返る事無く、自分がどうしたいという感情を無視してとにかく仕事、仕事で生きて来ました。
過去の話になりますが、お店を開業して1年くらい経った時に人間関係で軽く傷ついた時があって、ひどく落ち込みました。
その時に出会った本が「ガキの自叙伝」という京セラの稲盛さんの伝記。
人生の中でこんなにも努力と素直と挑戦をしてきた人がいるのか!という事に凄く感銘を受けました。
30代半ばくらいまでの私は、誰よりも楽をして成功したいという気持ちが強く、「要領よく生きれない人ってかっこ悪!」何て思っていたくらいでした。
その本を読んでから、「努力を惜しまず不器用でも素直な気持ちで頑張る」という事を徹底してやり抜きました。
このパン製造業は本当に体を酷使する仕事です。もともと、立ち仕事とか製造業とかやった事無くて、キツイ事が本当に多くて、足の指先の感覚が無くなるくらいまで立っていても仕事を続けなくてはならないという事が何度も何度もありました。
「嫌だな」と思ったらすぐに逃げ出す私もさすがに自分が事業主になったらそうも行かなくて、ただ与えられた仕事、環境を受け入れて選択の余地無く一生懸命やるという事がミッションだと信じてお客様の為であったり、従業員の為であったり、自分の為であったり。とにかく目に見えない何かに引っ張られるようにがむしゃらに仕事をしてきました。
でも、努力しても努力してもうまく行かない事ってたくさんあるのです。
事業という物がどういう物かと言う事を分かっていなかったから、今の今までやって来れた。それは苦痛や恐怖、挫折という物を味わったことがあまり無い私だったからこそできた事だと思いました。
話は変わりますが、自分の中で、最も大事にしている事は「挑戦」という言葉。
チャンスがあれば、どんな事にでも挑戦をするというのが私の信念でした。
営業時間を短くしてから、ふとした空白の時間に考える事があります。
果たして人生とはいったい何なんだろうかと。
仕事とはいったい何なんだろうかと。
自分とはいったい何なんだろうかと。
結論。それは分からない事で、今の自分が感じている事は「楽しむ事」が心を豊かにするきっかけに
なると思っています。
楽しむことは快楽だけの世界では無くて、ふとした瞬間に幸せを感じる事かなと思います。
それはやはり自分が自分らしく生きる事だと思います。
パン屋のイメージとはきっと「元気で常に笑顔」というイメージが強いかもしれませんが、それもそれ。
周りの人がどう思うかは私には関係の無い事なのです。
今できるベストな事。パンを作る事、お客様に接する事。従業員と話をする事。
全てを「造った」という接し方では無くて、自然体でいるという事が私のポリシーです。
いつも思うのですが、人との比較って、大事でしょうか?
相手にどう思われているかって気にする事って大事でしょうか?
外的な評価に振り回される人生ってそんなに大事でしょうか?
私はスタッフにはいつもこういいます。
「自分らしく在りのままで生きなさい」って。「全責任は私が負う物だから、安心してやれ」って。
「とにかく楽しみなさい」って。
私は全てを受け入れる気持ちで全従業員を雇用しています。
そんな想いで接していても、職場を去る者もいるけれど、それはそれ。いいんじゃないかなと思います。
その人の新たな成長の為に必要な事なんですよ。
写真は中広時代に作ったサンドイッチ。初期の頃の作品って斬新でまだ、洗練されていなくて。
いいですよね。
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